札幌芸術の森 野外美術館に行く (1)

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クリニックを開業して間もなくのことであるが、仮に歯科が芸術であるとしたら何に近いだろうかと考えてみた。
すると、歯科は音楽ではなく、絵画でもなく、彫刻に近いのであろう。
学生の頃、実習で歯型彫刻というものを行った。
石膏の棒を小刀で削って歯の形を覚えるのである。
歯の形は噛む機能を体現している。
漠然と歯科のヒントを得たくなり、彫刻が見たくなった。

そこで、札幌芸術の森・野外美術館を訪れてみた。2023年8月のことである。
恥ずかしながら、札幌に来て40年以上になるが、そこを訪れたのは初めてである。
野外というが、実質は山歩きである。
登山道に彫刻が散在している。
その点においては、札幌円山八十八ケ所の観音像巡りと似ている。

入り口近くにあるのは、朝倉響子「ふたり」1983年作。
都会風の女性が椅子に腰かけている。その背景が笹原になっていて、なんともシュールである。

順路に沿って、様々な彫刻を見ていくうちにすごく混乱した。
歯科の場合は歯に機能美というべき形を与える。
自由な形よりも実用性というものが最優先される。

一方、純粋な芸術としての彫刻には、意味がわからないものがある。
たとえば、
「人物」ハンス・シュタインブレンナー、1980年。

純粋な芸術として存在し、厳しい自然の中で朽ちていく存在。
これらの彫刻は何のために、ここに存在しているのだろうか?

(つづく)

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